Team Vitalityは、NAVIとの準々決勝を2–0のストレート勝ちで締めくくり、相手のピックマップでも自チームのマップでも一切の反撃を許さなかった。この勝利により、フランス-ヨーロッパ混合チームはBLAST.tv Austin Major 2025の準決勝進出を決定し、MOUZと対戦することとなった。一方、NAVIにとってこの敗北は転換点となり得る。チームは全体的にまとまりがなく、現在のパフォーマンスは今後のロースター編成に深刻な疑問を投げかけている。
マップ結果
Mirage(13:9 Vitality 勝利)
NAVIが選んだマップであるにもかかわらず、期待したアドバンテージは得られなかった。前半は6–6の互角で終えたが、サイドチェンジ後はVitalityが完全に主導権を握った。ZywOoはAサイトの攻めを次々とシャットダウンし、meziiはミッドを制圧してサイトへのサポートも的確だった。NAVIはテンポを欠き、攻撃は予測しやすく、リテイク成功もほとんどなかった。
Nuke(13:11 Vitality 勝利)
より接戦となったマップで、NAVIにも本当にチャンスはあった。前半は7–5でリードしたが、VitalityのTサイドは非常に精密で冷静だった。meziiはランプやヘブン周辺で重要な撃ち合いに勝ち、ZywOoはAWPで鋭いプレイを見せた。終盤ではVitalityらしい冷静で計算されたコントロールが光った。
個人パフォーマンスと戦術面の差
戦術的優位:Vitality
2025年のVitalityは、依然として大舞台で最も安定したチームのひとつであることを改めて証明した。アナリストによると、彼らの全てのサイドは構造的で意図が明確だった。meziiのアグレッシブなエントリー、ZywOoの規律ある守備、ropzの柔軟なユーティリティ運用、そしてapEXのクラッチ冷静さが、Vitalityに戦術面での優位をもたらした。
NAVI:厳しい現実
Mirageでは崩壊。自チームのピックでさえ消極的で、Tサイドは単調、jLとiMのパフォーマンスは低調だった。w0nderfulはクラッチで流れを引き戻そうとしたが、支援がなく限界があった。
Nukeでもスコアこそ競っていたが、終盤に崩れた。数的有利を活かせず、トレードなしでサイトを奪われ、強化買い(フォースバイ)の際にも明確なプランが見られなかった。
現在のパフォーマンスを見る限り、AleksibはIGL(インゲームリーダー)としての存在意義を示せていない。NAVIのプレイは遅く、慎重すぎて、奇襲性に欠ける。対照的に、Vitalityは自信に満ちたプレイで常に一歩先を行っていた。
コミュニティの反応
この試合は、ウクライナ国内外のファンコミュニティで激しい感情の波を引き起こした。TelegramグループやDiscordチャンネル、SNSでは多くの意見が飛び交い、その多くは辛辣だった:
- 「この選手、今大会ずっと影響ゼロ。これでスター選手って?」 — iMへの痛烈な批判。
- 「ピエロだよ。一人ずつリアクターに素出しで突っ込むとか、恥ずかしすぎる。」 — 「Abaddon」氏がNAVIのNukeでの連携崩壊を揶揄。
- 「w0nderful、そして特にiMeに感謝。本当にトップタブのワッフルだね。」 — ルーマニア人ライフラーへの皮肉。
- 「半年ぶりにNAVIがバフされて、まあまあの試合をしたのは驚き。いくつか落としたけど、13–3の惨敗ではなかっただけマシだな。」 — 数少ない冷静なコメントのひとつ。
全体的に、コミュニティの反応は厳しく、現ロースターのNAVIは限界を迎えたとの見方が広がっている。
今後の展望
Vitalityは準決勝でMOUZと対戦予定。MOUZもまた、今大会のプレーオフで驚異的なパフォーマンスを見せている。
一方でNAVIは、数ヶ月間の安定期を経て、再び危機的局面に立たされている。ベスト8進出自体は失敗とは言えないが、現在のスタイルと内容には大きな不安がある。ロースター変更、あるいは戦術思想の転換が差し迫っているかもしれない。
Vitalityはただ勝ったのではなく、なぜ自分たちが真のタイトル候補であり続けるのかを証明した。個々の技術とチームプレイのバランスは一流で、ZywOoは再びMVP候補として議論されている。
一方NAVIは、特に注目カードとされた準々決勝で大きな失望を残した。ファンの間では再び「ロスター再編(reshuffle)」の声が飛び交っており、今回は本当にそれが必要なタイミングかもしれない。